セックスレスが原因の離婚請求と慰謝料の相場

夫婦で円満な生活を送る上で、性生活も大切にしたい人は多いでしょう。しかし、結婚してみたら性生活を拒否されてしまった、出産を機にセックスレスになってしまった、そのような夫婦も少なくありません。性交渉を拒否され続けると、精神的に傷つき、離婚を考えてしまうこともあるでしょう。ここではセックスレスは離婚原因になるのか、慰謝料はもらえるのかを説明します。


セックスレスは離婚原因になるのか

セックスレスを理由に離婚できるかどうかは、セックスレスが原因となって夫婦関係が破綻したかどうかが争点となります。一般的に夫婦関係には性交渉が伴うと考えられており、正当な理由なく性交渉を拒否し続けることは、夫婦関係の一部を拒否していることにほかなりません。そのため、セックスレスは「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、離婚原因となります。

ただし、セックスレスでただちに離婚が認められるとは限りません。上述の通り、夫婦関係の破綻がなければ離婚は認められません。性交渉がなくとも良好な関係を築いている夫婦は多くいます。離婚原因とするには、セックスレスを含めた様々な理由で夫婦関係が破綻していることを示す必要があるのです。そのため、結果的にはセックスレスだけを理由に離婚することは難しい可能性があります。


セックスレスの目安

セックスレスだけで夫婦関係の破綻を示すのは難しいですが、セックスレスの期間やその間の相手の言動よっては十分に可能性はあります。法律上も問題視されるセックスレスの期間の目安は1年です。1,2か月程度では改善の可能性があるため、セックスレスまでとは言えず、離婚原因があるとは認められません。

一方で期間が長ければ長い程良いというわけでもありません。例えば、20年前からセックスレスであれば、その間は性交渉なしで夫婦関係を維持できていたと考えられるため、セックスレスが夫婦関係の破綻の直接の原因であるとは言えないでしょう。

性交渉を拒否される際に、相手に言われた言葉も考慮されるポイントです。妻から「風俗にでも行ってきて」、夫から「お前なんかに魅力を感じない」と言われるなど、パートナーが関係改善に努力しようとしなかったり、モラハラに値するような発言があれば、夫婦関係を破綻させた原因を相手に求めることができます。

また、自身はアダルトビデオを見て自慰行為をしているなど、性行為には関心がありながら、パートナーとの性交渉を拒否することも問題になります。反対に、過労で性機能不全になってしまった、出産が近い、といった「したくてもできない」場合には、当然ながらセックスレスとしてはカウントされません。


セックスレスの慰謝料相場

性交渉の拒否は、時にはパートナーの自信を奪い、精神的に傷つけてしまうこともあります。一方的な拒否によるセックスレスが原因で夫婦関係が破綻したと認められる場合は、慰謝料を請求することが可能です。セックスレスの離婚慰謝料の相場は、おおよそ100万円程度です。前述の通り、セックスレスにも程度の問題があるため、当然ながら状況によって慰謝料額も変動することに注意しましょう。


セックスレスの証拠

セックスレスを理由に離婚と慰謝料を請求するには、まずは話合いで合意することが理想です。しかし、すでに夫婦関係が破綻している状況で、まともに話し合うことができない場合や、相手とセックスレスに対する認識が異なる可能性も高いでしょう。話合いで解決できない場合は、離婚調停を申し立て、それでも解決できない場合は離婚訴訟を起こし、裁判で争うことになります。

調停や裁判では証拠が重要になります。特に裁判では、夫婦関係が破綻していること、その原因が相手にあることを立証しなければなりません。そのため、セックスレスを理由に離婚を切り出す場合には、あらかじめ証拠を集めておきましょう。セックスレスの証拠には以下のようなものが挙げられます。


○性交渉を拒否されたことを記した日記やメモ

○弁護士などに相談に行った履歴

○相手が性交渉を不要と考えていることがわかる会話の録音


証拠が集まったら離婚話を切り出しましょう。話合いで揉めたら、まずは離婚調停を申し立てます。

離婚をしたいけれども、自身の状況がセックスレスや夫婦関係の破綻に当たるかわからない場合や、証拠が有効なものか不安な場合もあるでしょう。「婚姻を継続し難い重大な事由」の判断は法的にも複雑なため、お悩みの際はお早めに弁護士に相談されることをおすすめします。




総合探偵社シークレットリサーチ堺 調査員のつぶやき

総合探偵社シークレットリサーチ堺は、浮気調査をはじめ、行動・素行調査・所在調査などの調査全般を専門とする探偵事務所です。 少数精鋭の弊社の調査員が日々の様々な出来事を綴ります。

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