胎児認知について~認知して男性側の戸籍に認知記録が載らない方法がある?

認知とは、本当の父親である男性が、生まれてきた子供を「間違いなく自分の子供である」と 認めることです。

できてしまった子供でも、まだ生まれていない胎児の状態でそもそも認知をすることができるのでしょうか。


民法第783条

父は、胎内に在る子でも、認知することができる。この場合においては、母の承諾を得なければならない。


民法にズバリ規定されています。

ただし、母親、つまり法律上では結婚していない女性の承諾がいるんですね。

これは、後々扶養義務が生じることになるので、財産上の問題が絡んでくるからです。


胎児認知をする際に生じる問題

実際に胎児認知するときにどのような悩ましい問題が生じるのでしょうか。

大きくわけて2つでしょう。

○男性の戸籍に胎児認知の記載が載る?

○国際カップルの場合どうなるの?


不倫している男性側からしたらと戸籍に認知したことが戸籍にのるのは大変悩ましいことですよね。実際どうなのでしょう。


胎児認知をしたら父の戸籍には載るのか?

胎児認知すると同時に認知届を提出すると、男性の戸籍には、その旨が記載されます。

出生届をすることによって、子供の戸籍にはそれと同時に、子の父母欄に父の名前も書かれます。

また、父親の戸籍にも認知が記録されます。

出生届後に認知した場合は、後から認知した記録が書かれます。もちろん、この場合もあとから認知した時点で父親の戸籍にも認知が記録されます。


しかし、戸籍に載らない方法もあるようです。


認知して男性側の戸籍に認知記録が載らない方法がある?

認知した場合は、認知した記録が書かれます。

認知をしないと、子供の出生届に父の名前が書けない(空白になり)、認知届が出された時点で父の名前が記載されるわけです。

認知をすると、父親の戸籍にも認知が記録されます。

ところが、戸籍が移動したときに認知記録が消えることがあります。

この「移記すべき事項」(移記事項)は、法律で決められています。


戸籍法施行規則

第39条

 新戸籍を編製され、又は他の戸籍に入る者については、次の各号に掲げる事項で従前の戸籍に記載したものは、新戸籍又は他の戸籍にこれを記載しなければならない。

1.出生に関する事項

2・嫡出でない子について、認知に関する事項

3・養子について、現に養親子関係の継続するその養子縁組に関する事項

4・夫婦について、現に婚姻関係の継続するその婚姻に関する事項及び配偶者の国籍に関する事項

5.現に無能力者である者についての親権、後見又は保佐に関する事項

6.推定相続人の廃除に関する事項でその取消しのないもの

7.日本の国籍の選択の宣言又は外国の国籍の喪失に関する事項

8.名の変更に関する事項


つまり、男性側の戸籍を移動すると、認知事項は、新しい戸籍には「移記」されません。

しかし、子供の戸籍には「戸籍法施行規則第39条第1項2号」のとおり、認知に関する事項は「移記」されます。

戸籍は、除籍になってから80年間保存されます。


認知された方の戸籍が除籍になっても80年間は認知した事実が残ることになりますが、現在の男性側の戸籍を子供の認知記録が記載された後に移動して、取得すれば、一見、認知した記録が全く無いことになります。




総合探偵社シークレットリサーチ堺 調査員のつぶやき

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